借地権を設定した場合の譲渡所得申告についてお困りの方へ

借地権の設定が譲渡所得となる場合は?

個人が所有している土地を貸し付けて収入を得た場合には、原則として、その収入は不動産所得として課税されることとなります。

しかし建物の所有を目的とした土地の貸付(借地権等の設定)を行う場合で、その借地権等の設定対価である権利金や一時金が多額であるときは、その権利金や一時金については、譲渡所得として課税されることとなります。

これは、借地権等の設定対価である権利金や一時金が多額であるということは、その貸し付けた土地の一部を売却しているのと同様の効果があるという考えに基づくものです。

そのため、土地の売却があったものとして、譲渡所得として課税されることとなります。

どのようなものが、借地権等に該当するのか?

では、借地権等の設定の対価として受け取る権利金や一時金に該当する「借地権等の設定」とは、具体的にどのようなものが該当するのでしょうか。

下記の事項が、「借地権等の設定」の範囲となります。

◎建物又は構築物の所有を目的とする借地権の設定(一般的な借地権)

◎特別高圧架空電線を架け渡すための地役権の設定(電柱を利用した高圧電線)

◎特別高圧地中電線を敷設するための地役権の設定(地面の中に設置される高圧電線)

◎ガス事業法第2条第11項に規定するガス事業者が高圧ガス用の導管を敷設するための地役権の設定(高圧ガス管の設定)

◎飛行場を設置するための地役権の設定

◎ケーブルカーやモノレールを敷設するための地役権の設定

◎砂防法第1条の砂防設備である導流堤などの設置を目的とする地役権の設定

◎都市計画法第4条14項に規定する公共施設を設置するための地役権の設定(公共の道路や公園など)

◎都市計画法代8条第1項第4号の特定街区内で建築物を建築するための地役権の設定(都内での超高層ビル建設や都市再生特別地区など)

借地権等の設定対価が多額となるのは、いくらからなのか?

では、上記の様な借地権等を設定した対価がいくらの場合に、多額と判定され譲渡所得となるのかを見ていきましょう。

300万円以上など、金額の規定があるわけではありません。

借地権等の設定の内容に応じて、次の計算式で計算した金額で多額であるかどうかを判定します。

(1)「建物や構築物の全部の所有を目的とする借地権」や「地役権」の設定の場合

権利金などが土地の時価の1/2を超えた場合。(転借の場合には、借地権の時価の1/2を超えた場合)

なお、地下や空間について上下の範囲を定めた借地権や地役権の設定等については、土地の時価の1/4を超えた場合

土地の「取得価額」ではなく「時価」を基準に判定することとなりますので、ご注意ください。

(2)「建物や構築物の一部の所有を目的とする借地権」の設定の場合

権利金などが次の算式で計算した金額を超えた場合

<算式>

その土地の時価×建物や構築物の所有部分の床面積/建物や構築物の全体の床面積×1/2

※こちらの場合も、自身の所有部分のみで考えた場合に、1/2を超えた場合となります。

所有者と借地権者がともに権利金などを受取った場合などについて

既に借地権の設定してある土地の地下に地下鉄などを建設するために、その土地の所有者(底地権者)と借地権者がともにその土地の利用を制限される場合で、ともに権利金などを受け取ったときは、土地の所有者と借地権者の受け取った権利金の合計額で、上記(1)(2)の1/2や1/4を超えていないかの判定を行うこととなりますので、ご注意ください。

また、借地権の設定などに際して、通常よりも特に低い金利や無利息で金銭を借りるなど特別の経済的利益を受けたときは、その特別の経済的利益の額も権利金などにふくまれるものとして、権利金などとの合計額で、上記(1)(2)の1/2や1/4を超えていないかの判定を行うこととなります。

権利金の額が、多額に該当するのかどうかご不安な方は、お気軽にご相談ください。

借地権等の設定対価を譲渡所得として申告する場合の取得費は?

これまでは、譲渡所得として申告しなければならない権利金などについての説明でした。

では、実際に、借地権等の設定をした場合の権利金などが譲渡所得に該当する場合に、その譲渡所得の申告の際に「取得費」となるものを見てきましょう。

借地権等の設定をした場合の譲渡所得の「取得費」には、次の区分に応じてそれぞれの算式で計算した金額となります。

なお、算式で計算した結果マイナスとなる場合には、その数字は0となります。

 

算式では、次の金額をそれぞれA~Cとしています。

A:その借地権等を設定した土地の取得費

B:その借地権等の設定の対価として支払を受ける金額

C:その土地の底地としての価額

(1)初めて借地権等を設定した場合

A×B/B+C

(2)既に借地権等を設定している土地に更に借地権等を設定した場合

(A-既に設定している(1)の取得費)×B/B+C

(3)先に借地権等の設定があった土地に借地権等を設定しない部分について借地権を設定した場合

A×B/B+C-先に設定した(1)の取得費

 

このような算式で取得費を計算することとなります。

複雑な算式となりますが、取得費を正しく計算することにより、譲渡所得の金額すなわち納税する税金にも影響しますので、

 

借地権等の設定で譲渡所得申告をされる場合で、申告についてご不安な方は、お気軽にご相談ください。

 

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